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ナオミ・クリッツァー - 陽の光が消えた町で

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ナオミ・クリッツァーさんの短編集『陽の光が消えた町で』。
1999年から作品を発表し続けている、アメリカのベテラン作家による一冊です。

収録されている作品はいずれも、現代と地続きの世界を舞台にした物語。登場するガジェットもAIやアプリなど、いまの私たちの暮らしにすでに存在するものばかりなので、SFでありながら非常に親しみやすく読むことができます。

一方で、その舞台の上で描かれるのは、人と人との関係やコミュニティといった普遍的なテーマ。設定は軽やかでも、物語の芯にはどれも骨太な読み応えが。

なかでも表題作「陽の光が消えた町で」は、緩やかなディストピアを描いた傑作。そこにあるのは絶望ではなく、人と人が支え合うことで生まれる前向きな空気としなやかな強さです。現実が、ときにブラックユーモア作品すら追い越すような悪趣味さを見せる今の時代だからこそ、この物語が描くコミュニティと信頼の価値がより深く胸に響きます。


下記、出版社HPより。

食糧も電気も供給が不安定になった近未来、老婦人を助けるため、近隣の住人たちで自転車発電チームを結成することに……。暗い世の中の優しいコミュニティーを描く表題作「陽の光が消えた町で」のほか、庭さきに設置した無料貸し出し図書ボックスに不思議な贈り物が残される「小さな図書館の司書さまへ」、猫写真好きのAIの暗躍をコミカルに描いた「報酬は猫の写真で」など、未来への夢と希望、失った友情と過去、未知のものとの温かいやりとりなどを題材に、現実のちょっと先にある世界から今日のわたしたちを真摯に見つめる珠玉の短篇集。近年、立て続けに三大英米SF賞のヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞を受賞している短篇SFの名手による、受賞作・候補作ばかり6篇を収録する。

【収録作品】
小さな図書館の司書さまへ
陽の光が消えた町で
怪物
報酬は猫の写真で
海を見渡す四姉妹
アルゴリズムでよりよい生活を


2026
264 Pages
早川書房

stacksオリジナル栞付き

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