三津田信三, 澤村伊智, 芦花公園, 背筋, 北沢陶, 上條一輝 - 呪いの☒☒
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世間的にはホラーブームもひと段落したように見えるかもしれませんが、実際には今も面白い作品が次々と刊行されています。
本書は、三津田信三、澤村伊智、芦花公園、背筋、北沢陶、上條一輝という豪華な顔ぶれによる、“呪い”をテーマにした書き下ろしアンソロジーです。
}同じテーマを掲げながらも、そのアプローチは実にさまざま。じわじわと不穏さを積み重ねるものもあれば、現代的な感覚で怪異を描くものもあり、それぞれの作家の持ち味がしっかりと味わえます。短編集ならではの切れ味の良さも魅力で、少しずつ読み進めても、気づけばあっという間に読み終えてしまうはずです。
長編をじっくり読む楽しさもありますが、優れたアイデアや恐怖のエッセンスを凝縮して味わえる短編集は、まとまった読書時間を確保しづらい人にもぴったり。
どの作品もおすすめですが、なかでも印象に残ったのは二編。穢れが広がっていく過程とその描写に新鮮さを感じた上條一輝「呪いは明るく輝いて」、そしてストレートな題材を扱いながらも、語り口と怪異表現の混ぜ方が抜群に面白かった背筋「劣化コピー」です。
いまのホラー小説シーンの面白さを気軽に味わえる一冊として、ぜひ手に取ってみてください。
以下、出版社情報
日常に潜む暗闇から滲んだ〈呪い〉。気づかぬうちに〝それ〞は、あなたをあちら側に引きずり込む。とある地方都市に蔓延(はびこ)る穢(けが)れ、女子中学生の交換日記に潜む怨念、無人古書店に集まる忌まわしの記憶、模倣作品にかけられた呪詛、名家に死を招く丑の刻参り、平凡な社員研修に込められた悪意……。もう後戻りはできない。六つの呪いの扉が今開く――。
幻冬舎文庫
322 Pages
2026
-
レビュー
(330)
