芦沢央 - 魂婚心中
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2024年に早川書房から刊行された芦沢央さんのSFミステリー短編集『魂婚心中』。
受賞には至っていないものの、過去2度も直木賞の候補となっていたり、今いわゆる“面白い”小説が読みたければ芦沢さんの本を手にとれば間違いないのではないでしょうか。
表題作である「魂婚心中」は死後に結婚相手を見つけるためのマッチングアプリが社会に浸透した近未来の日本。推しのアイドルが裏アカでそのアプリに登録していることを発見してしまった女性が、今彼女と無理心中すれば魂婚(死語の結婚)ができてしまうかもしれない… と悩むお話。
他者への愛と倫理観、生と死の境目などが歪んでくるような話ですが、事件は冒頭で既に起こっていて、ストーリーは彼女が何故アクションを起こしたのか? という点にフォーカスすることに…
他にも、可視化された閻魔帳のSEO対策がストーリーのメインの骨格になっている「閻魔帳SEO」や、特殊体質から生じるジレンマの話である「二十五万分の一」、『TOY STORY』で家の子供が部屋に戻ってくるまでにバズやウッディたちが騒いでいるときのような感のある奇想短編「この世界には間違いが七つある」などなど。
どの短編のアイデアも秀逸過ぎます。
そして、いずれもSF的な設定を用いているものの、中心にあるのは関係性の話だったり、人間の生々しい感情。これまでの芦沢さんの作品と同様に、ミステリ的な要素、特にホワイダニットと呼ばれる、その人は何故そういう行動に至ったのか? というところが話のハイライトとなっています。
ロジカルでありながら、生々しさもあり、読後感も強い。
芦沢さんはそこがとにかく上手いんですよね。短編の名手だと思います。
とにかく面白い短編を読みたいという方には激しくオススメです。
装画も洒落ててとても良いです。
252 Pages
早川書房
2024
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レビュー
(307)
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