坂本湾 - BOXBOXBOXBOX
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坂本湾のデビュー作『BOXBOXBOXBOX』。
第62回文藝賞を受賞し、続けて芥川賞候補にも名前が挙がったことで、大きな話題となった一冊です。
〜あらすじ〜
薄霧のたちこめる宅配所で、安(あん)は流れてくる無数の箱を淡々と仕分け続けています。
ほとんど誰とも話さず、中身を想像することで単調な作業をやりすごす毎日。
その妄想と現実の境界が少しずつ溶けはじめ、「中身の答え合わせをしたい」という思いが、じわじわと安を侵していきます。
思いがけない理由から、決して開けてはならない箱の中を覗いてしまったとき、
たしかにそこにあったはずの箱が、次々と消えはじめる──。
実験的な構造でありながら、不思議と読み進めやすく、読後に静かな余韻が残ります。読みながら、小山田浩子さんの『工場』をふと思い出しました。
ただ本作は、労働が現実の手触りそのものを侵食していくような描かれ方で、より深い不安が静かに広がっていく感じ。単純労働や閉塞感が、単なる背景ではなく、いまの時代そのものを象徴しているようにも感じられました。
文藝賞の受賞に際して、角田光代さんが
「最後まで緊迫感をもって描かれていて、非常に面白く読んだ」と選評で述べていますが、
その“緊迫感”の持続は、実際に読んでみるとよくわかります。
作品全体に心理スリラーのような不穏な雰囲気が漂っており、静かな筆致のまま、気づけば足元が揺らいでいるような独特の読後感。
派手な展開ではないのに、じわりと強く強く心に残る一冊です。
河出書房新社
120 Pages
2025
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レビュー
(301)
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