1/4

小紫 - おごさま

¥1,650 税込

なら手数料無料で月々¥550から

別途送料がかかります。送料を確認する

小紫によるデビュー作、『おごさま』。

地雷系女子 × 因習村ホラー 。
いやーな雰囲気の装丁で、こちらも背筋『近畿地方のある場所について』と同じくカクヨム発のホラー小説。
ボーイズバー（実質ホスト）にハマり、推しのカイトに貢ぎ続けどんどん借金の膨らむ主人公・さあや。 行き詰まった彼女がすがったのは、実家に伝わる“おごさま”の伝承—— 「おごさまはなんでも願いを叶えてくれるが、代償として身体の一部を捧ないといけない」
どうしてもカイトの身も心も手に入れたいさあやのとった行動は…
というお話し。

主人公を含め登場人物が全員クズだし、嫌なことしか起きてないのだけど、テンポの良さと、いつも全てを他人のせいにする、主人公さあやの振る舞いもあってだいぶコメディ感強め。
そうかと思えば、因習村ホラーの閉塞感と現代的な“地雷系”カルチャーが融合して独特の緊張感もあるし、ラストはスプラッター寄りの超自然ホラーな展開に。
つい先日、あるPodcastで「恐怖と笑いの関係性」というお話を聞いたばかりだったのですが、ホラーとお笑いの関係性を考える上でもぴったりな一冊じゃないでしょうか。

208 pages
KADOKAWA
2024