


長谷川まりる - 呼人は旅をする
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長谷川まりるさんの『呼人は旅をする』。自分の意思とは関係なく広義の意味での生物を呼び寄せてしまう特殊な力を持ってしまい、一つの場所にとどまることが出来なくなった呼人たちを描く、連作短編集。
中高生に向けとして書かれたヤングアダルトSFというジャンルに括られる一作ですが、どの世代の人にもオススメしたい。他者と自分との違いについて考えることにより、いかに分断を煽るような言説が社会において悪であるか気付くことができるのではないでしょうか。
呼人は、なにかを寄せてしまう
動物や、虫や、植物、自然現象
だから、ひとつの場所にとどまらず、
旅をする
人とちがうこと、それでも隣りあって生きること
痛みと希望の連作短編集。
「呼人」とは、なにかを引き寄せる特殊体質。原因は不明でごく少数だが一定の割合で発現する。政府機関によって認定され、生活に制限がある。5人の呼人と、呼人に関わる人たちの姿から、社会の中で少数であること、そうした状況で生きるというのはどういうことか、を描く。
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「……真帆ってすごいね」
「なにが?」
「あたしの目の前で、自分は恵まれてるって、はっきりいうなんて」
真帆は首をかしげた。
「だってそうじゃない? くいなは自分で選んでないのに旅をしなくちゃいけなくて、わたしは旅をするかしないか、好きに選べる。それってわたしが恵まれてるってことだよね?」
(本文より)
<目次>
1 スケッチブックと雨女
2 たんぽぽは悪
3 鹿の解体
4 小林さんの一日
5 男を寄せる
6 渡り鳥
受賞歴:
全国学校図書館協議会・選定図書(2024)
2024
254 Pages
偕成社
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